Moisture Liposome 25th Anniversary

愛する人へ贈る、25年のメッセージ

『あなたへ』
by LiLy.

 どうして、あなた、あんなウソをついたの?

 目の前の白い顔を覗き込む。ジッと見つめて、目の中に答えを探す。逃がさない。そう思って睨めば睨むほど、同じくらい強い目線がこちら側に突き刺さる。

 あなたのいつもの、勝気な表情。その裏に、見え隠れする弱気なホンネ。

 ‥‥‥ぁあ、そうか。

 出会った頃から変わらないあなたのことなら、なんでもわかる。
 あ、と思う。そういう思い込みがズレを生むのだ。だからこうやって時々向き合って、きちんと丁寧に会話をすることを心がける。

 ね、そうだよね? ずっとこうやって歩んできた。

 誰にも泣いていることを知られたくなくて、教室の外へと走って行ったあなたに興味を持った。ヒミツの泣き顔。今みたいにこっそりと中を覗き込んだあの日、わたしたちはまだ子どもだった。

 誰もいない場所に逃げ込んでまで、どんな表情で泣くんだろうって、なにがあなたをそんなにも悲しませるんだろうって、純粋に知りたいと強く思った
 あぁ、わたしはあなたのことをもっと知りたいと、ずっと飽きずに思っている。他人には踏み込まれたくない、とバリアを張ったその心の奥底では、ほんとうはなにを思っているの?

 感情を、言葉へと、できるだけ正確に、おきかえてごらん。

 自分の気持ちが自分でよくわからないって、わりと情けないことなのよ。逃げないで。ほら、正々堂々と向き合って。

 ふぅん。どこか、切なそうに笑うね。怖いんでしょ。勇気をだして心をひらいて、繊細なトコロをみせてしまって、ソコを相手に傷つけられたらと思うだけで、張り巡らせたバリアが消えるどころか、もっと厚くなっちゃうね。そうやって人を遠ざけている分、あなた、誰よりも寂しがり屋だものね。
 ないものねだりだし、どうしようもないとこ、あるよねあなた。

  あ、泣いた。図星の弱虫。

 わかっているよ。ほんとうは、わたしじゃ足りないんだよね。わたし以外の誰かにもこんな言葉をかけて欲しいんだよね。あのヒトに、だよね。知っているよ。

 でもその前に、わたしと徹底的に向き合って。

 こっそりと、口には出さずに、だけどきちんと自分の想いを、頭の中では言葉にすること。それすら怯えていたら、あなたはわたしすら見失う。
 まるで幼馴染みみたいなあなたのこと、ずっとずっと見ていたら好きになっていて、愛しはじめたのは、いつからだろう。

 でも、まだ、足りないんだろうな。

 ありのままの自分では愛されないって、まだ思っているんだもんね。その不安がいつも、あなたにクールな誰かを演じさせる。
 あのヒトのこと、好きなのに好きじゃないフリをして、それを続けていくことで、好きな気持ちを奥へ奥へと押し込んで。

 ねぇ、でも、素直になれないのがカワイイ時期は、もうとっくに過ぎているよ。

 教室を飛び出たあの日、わたしたちは10歳だった。人前で泣けないプライドを持った自分自身に、生まれて初めてわたしはこうして優しく話しかけたんだ。

 あれから、25年の時が経つ。
 目を覚ましてよ、あなたオトナの女でしょう。

 洗面台の鏡越しに、わたしは今日もあなたを睨みつけ、頭の中で叱り飛ばす。
 あ、でもアレでしょ。好きではないとウソをついたほうが、オトコの狩猟本能を刺激できるというオトナの計算も少しはあるね。でも、それほんとうに効果あるの? 

 あぁ、なんて、情けない顔。あなたのすべてが、わたしには筒抜け。あなた、わたしのことだけは、決して騙せないでしょう。

 まぁ、わかるよ。
 ズルさも含めて、
 愛する、愛する。

 まるでおまじないの呪文のように繰り返すよ。
 ずっと変わらずにあなたのことを受け止める。
 死ぬまで一緒にいる。約束いらずのこの運命。

 うん、そうだね、疲れたね。そろそろ、眠ろ。

 涙をふいた素顔に、美容液。2weeksのレンズを外して、保存液。バスルームを出たら、消灯の時間。

 壁のスイッチをひとつ押すだけで、一人暮らしの部屋から、すべての明かりがストンと落ちる。

 布団の中で目を閉じると、コンタクトがやっと外されたハダカの瞳を、まぶたが感じる。すべてのメイクを落として保湿された肌が、呼吸をはじめる。あのヒトから逃げようとした1日が、もうすぐ終わる。と、思ったら、

 はぁぁ——————————

 疲労からくるため息みたいな、だけどホッとしているような、微かな声。全身の重たい疲れがシーツの奥へと沈み込み、眠りの中へとすべり込んでいく直前に、それは心から漏れて脳内にポツンと小さく響いた。

  —————————— 好き。

 はじまりの音を、わたしたちは寝る前に静かに聴いた。

 恋をみとめたココロを身体ごと、夜がすっぽりと大きく包み込む。眠気の重力でトロンと堕ちているあいだに、月と太陽は入れ替わる。そして明日から、未来は少しずつ動きだす。

 安心してね、おやすみなさい。
 わたしが愛するあなただもの。
 どんなときも守るから、勇敢に。


The end.

Moisture Liposome 25th Anniversary

25年。そしてこれからも
あなたと一緒に。

鏡の前で肌のお手入れをする時間は、女性にとっては“自分への愛”をささやく大切な時間。
モイスチュア リポソームはそんな時間を一緒に過ごしてくれるアイテムです。

ブースター美容液の先駆けとして1992年にデビューして以来、
​一度も処方を変えることなく​​​、​愛され続け​てきたモイスチュア リポソーム​。​

2017年、誕生25周年を記念してパッケージを一新。
のべ700万人が実感してきたその潤いを、今、あなたの肌で感じてみませんか。

  • リポソーム トリートメント リキッド
    リポソーム トリートメント リキッド 170mL 10,000円(税抜)
  • モイスチュア リポソーム
    モイスチュア リポソーム 40mL 10,000円(税抜)
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    モイスチュア リポソーム クリーム 50g 10,000円(税抜)
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    モイスチュア リポソーム アイクリーム 15g 7,000円(税抜)
© Mari Morita

LiLy
作家。1981年生まれ、神奈川県出身、蠍座。
NY、フロリダでの海外生活後、上智大学入学。
音楽ライターを経て、2006年に恋愛エッセイ『おとこのつうしんぼ 』でデビュー。女性の共感を呼び圧倒的な支持を受ける。女性の共感を呼び圧倒的な支持を受け、小説エッセイなど著作多数。フジテレビ月9『恋仲』などへの脚本協力、青山テルマ、クリスタル・ケイなどへの歌詞提供も行う。テレビ朝日『フリースタイルダンジョン』審査員。現在、雑誌『オトナミューズ』『Numero TOKYO』『NYLON JAPAN』などにて連載多数。東京在住、2児(7歳boyと5歳girl)の母